干渉チェック

干渉チェックについて

干渉チェックツールは、モデリング段階で、建築要素の3Dソリッドモデルを比較して、モデルの矛盾を見つけ出すために使用します。3D空間で2つの3D図形が重複する場合に干渉が発生します。BricsCAD BIMでは、干渉ツールを使うことで、選択した図形間の重複箇所を見つけやすくなります。また、一度にモデル内のすべての要素の干渉チェックを行うことができます。または、このツールによって、コマンドを実行した後に干渉ソリッドが生成されます。新しく作成したソリッドは、INTERFERELAYERシステム変数の設定に従い、固有の画層に配置されます。既存のモデルに干渉チェックを実行することで、モデル全体での競合を防ぐことができます。



このコマンドの詳細については、コマンドリファレンスの記事『INTERFERE』をご参照ください。

手順: 干渉チェックの実行

  1. 干渉をチェックしたい3Dソリッドを選択し、INTERFEREコマンドを起動します。
    Note: 複数のソリッドを選択ボックスを使って選択するか、構造ブラウザで選択するかは、ツリーで選択したときに選択した図形が表示されるかどうかで決まります。

    最初の図形セットが定義されます。

    干渉チェックに設定されている図形の合計数がコマンドラインに表示されます。例:セット内の図形: 20

    入れ子オプションを使用すると、ブロックや外部参照の内部にある3Dソリッドモデルを選択することができ、ここで選択した図形を選択セット内の他の図形に対して比較することができます。

  2. 2つ目の図形セットに追加する3Dソリッドをモデル内で選択します。

    最初のセットの図形が2つ目のセットの図形と比較されます。

    Note: 2つ目のセットの図形を定義するためのソリッドを選択せずにEnterキーを押すと、1つ目のセットの図形が比較されます。
  3. Enterを押して干渉チェックを実行します。
  4. 干渉が見つかると、干渉ボリュームが個別に作成され、ソリッドモデルに示されます。
    Note: 干渉ボリュームのソリッドは、干渉画層に配置されているため、赤で表示されています。干渉チェックツールのデフォルト設定を使うと、モデル内で交差するソリッドを見つけることが容易になります。この設定は、プロンプトメニューまたはコマンドラインを使用して変更することができます。これを開くには、プロンプトメニューの設定オプションをクリックするか、干渉コマンドがアクティブな状態でSと入力します。[干渉設定] ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスで、変数に保存されている設定値から選択して干渉の設定を行えます。

    下の図が[干渉の設定] ダイアログボックスです。以下に、ダイアログボックスの各構成要素を示します。



    干渉ソリッドの作成チェックボックス(1) 干渉のソリッドやリージョンを作成するかどうか決めます。

    干渉ボリュームのソリッドまたは干渉エリアのリージョンを作成するにはチェックを入れます。

    画層(2) 干渉しているカレントの画層を表示します。
    (3) カレントの画層の色を表示します。

    下の図は、床スラブと柱との間に検出された衝突(4)を示しています。



  5. 望ましくない交差を削除するには、干渉画層をオフにして、いずれかの3Dソリッド修正ツールを使用します。BIMドラッグまたはを干渉するソリッドに適用します。このプロセスで、必要な修正をモデルに行うことができます。

    下図は、干渉ボリュームに作成されたソリッド(5)を示しています。右側の図では、スラブのジオメトリを柱から減算して交差部分を修正しています。

  6. INTERFEREコマンドを再度実行し、すべての干渉が修正されたかどうかを確認します。

    残っている衝突がなければ、コマンドラインにソリッドは干渉していませんと表示されます。