コマンド:ProfileManager
BricsCADでは、ユーザーごとにそれぞれの作画環境に適した設定をカスタマイズし、それをユーザープロファイルに保存することが可能です。例えば白の背景色に限定されたセットのツールバーのプロファイル、またそれとは別にコマンドバーは無いがツールバーはすべて付けたプロファイル、3Dでも簡単に作画できるプロファイル等々、様々なユーザープロファイルを作成することができます。さらに複数のユーザーが一台のPCを共有している場合も、各ユーザーは自分用の作画環境を作成し保存することができます。
ユーザープロファイルはファイルとして書き出したり、別のPCに読み込むこませるともできます。そのためユーザーは自分用の設定をコピーして、それを別の、あるいは複数のPCに同時にインストールすることも可能です。
もしサードパーティのアプリケーションをBricsCADと一緒に使用すると、個々のアプリケーション用のユーザープロファイルが必要と思うかもしれません。
ユーザプロファイル管理は、既存のプロファイルを一覧表示し、ユーザープロファイルのロード、作成、現在の設定、コピー、名前変更、削除、書き出し、読込みに必要なすべてのツールを提供するスタンドアロンツールです。
ユーザープロファイルの内容
ユーザプロファイルには、作図環境をコントロールする多くの設定が保存されます。ユーザプロファイルを使用してBricsCADを起動すると、作図環境に加えた変更が自動的に追跡、保存されます。
- メインCUIファイル
- カレントのワークスペース:BricsCADには、2D作図、2D作図(ツールバー)、モデリング、モデリング(ツールバー)、メカニカル、BIMという6つの標準ワークスペースがあります。
- 構成設定:レジストリ(
)とユーザー設定に保存されるすべてのシステム変数
- デフォルト印刷設定
- ダイアログウィンドウの設定(例:設定ダイアログの検索オプション)。
- プロジェクト設定
- 最近使用したパス
- ステータスバー設定
- プロパティパネル設定
- ツールバーとメニュー構成
- ワークセット
ユーザープロファイル管理の起動
以下のいずれかの操作を行います:
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BricsCAD実行中は、PROFILEMANAGERコマンドを起動します。
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WindowsコマンドラインにUser Profile Managerと入力します。
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BricsCADプログラムフォルダにあるprofilemanager_app.exe(例 C:\Program Files\Bricsys\Bricscad Vx)をダブルクリックします。
ユーザープロファイル管理ダイアログでは:
- カレントのプロファイルにチェックが入っています。
- 作成:初期設定(インストール先に保存)を使用して新規プロファイルを作成します。
- カレントにセット:選択したプロファイルをロードします。
- コピー:選択したプロファイルをコピーし新しくプロファイルを作成します。
- 削除:選択したプロファイルを削除します。
- 書き出し... : 選択したプロファイルをローカル端末上またはネットワーク上のディスクに保存します。ファイルは.argの拡張子で保存されます。
- 読み込み... : ファイル(拡張子.arg)で保存したプロファイルをクリックして開きます。
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開始:選択したユーザープロファイルでBricsCADを起動します。
このオプションは、BricsCADインストールフォルダ内のprofilemanager_app.exeを使用してコマンドを起動した場合にのみ使用できます。 - OK:ユーザープロファイル管理ダイアログを終了します。
- リストからプロファイルをダブルクリックして、プロファイルをロードします。
指定したユーザープロファイルでBricsCADを開始
BricsCADを起動させると、直近のカレントユーザープロファイルを前回値として使用します。
特定のユーザプロファイルを使用してBricsCADを起動するためのデスクトップショートカットを作成するには、次のいずれかを実行します:
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BricsCADショートカットのターゲット設定に/P optionを追加します。
ショートカット設定ダイアログを開くには:デスクトップのショートカットアイコンを右クリックし、コンテキストメニューからプロパティを選択します。
典型的なBricsCADショートカットは次のとおりです:
"C:\Program Files\Bricsys\BricsCAD Vx\bricscad.exe" /P UserProfileName
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ユーザープロファイル管理を起動し、ユーザープロファイルをダブルクリックするか、ユーザープロファイルを選択してスタートボタンをクリックします。
註 |
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他のユーザーからのプロファイルを読み込み
別ユーザーのユーザープロファイルを読み込むと、ユーザー独自のすべての検索パス(例: ローカルルートやローマブルルートのフォルダ - BricsCADユーザーファイルを参照)は依然としてその別ユーザーを照会するためフォルダーが検出されず、BricsCADを起動しようとしても「プログラムパラメータファイルが開けません:default.pgp」等のエラーメッセージが表示されます。
この問題を解決するには、次の手順を実行します:
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Notepadなどのテキストエディタで、書き出されたユーザープロファイル(*.arg)を開きます。
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ユーザー名に依存する参照先を環境変数に置換します。
Windows XPコンピュータの場合、C:\\Documents and Settings\\usernameを%USERPROFILE%に置換します。
Windows VistaまたはWindows 7コンピュータの場合、C:\\Users\\usernameを%USERPROFILE%に置換します。 -
検索/置換機能を使うと、すべての参照先を素早く置き換えられます。
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ユーザープロファイルを保存します。(*.arg)
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ユーザープロファイルを読み込みます。
インポートしたプロファイルでBricsCADを起動します。
環境変数%USERPROFILE%はC:\\currentusernameに置き替わります。
註 |
V10.3.11以降では、%<variable_name>%形式のプロファイル内の環境変数がサポートされています。 |