クイックビルドを使用したマスモデリング
概要
クイックビルドツールを使用すると、1つまたは複数のマスソリッドからBIM建物を生成できます。BricsCADにより個別の図面が作成され、各図面には、壁、スラブ、屋根だけでなく、床やスペースなどの空間要素が自動的に作成されます。
初期の設計段階、ボリュームスタディ、概念設計で非常に便利な機能です。
このツールは、新しい建物の各部分に BIMプロパティと空間情報を割り当てます。

このコマンドの詳細については、コマンドリファレンスの記事BIMQUICKBUILDINGコマンドをご参照ください。
手順:トップダウンワークフロー
- モデル空間に1つまたは複数のソリッドを作図します。注: ソリッドを結合する必要はなく、コマンドによって自動的に実行されます。
- コマンドラインにBIMQUICKBUILDINGと入力するか、またはクワッドからコマンドを選択し、ソリッドを選択してEnterを押します。
- クイックビルドコマンドパネルが開きます。建物モードと空間モードのどちらかを選択します。トップダウンのワークフローを続けるには、建物モードを選択します。
- 床面はいくつでも追加でき(床面を追加)、それぞれに希望の階の高さを選択できます。埋めるをオンにすると、入力した高さの値に従って階数が自動的に生成されます。
- 適用を押して建物を生成します。
または、階の高さの値を.txtファイルから読み込みます。
コマンドラインにBIMQUICKBUILDINGと入力します。
読み込みを選択してEnterを押します。
次に、ファイルフォルダー内の.csvファイルを検索し、開くをクリックします。
建物パラメータを含む.csvファイルの例です:
Floor;Height- mm;Amount;Fill 0 - 10;3250.000000;11;Yes 12 - 16;5000.000000;5;No
クイックビルドの結果が必要な階の高さを満たさない場合、コマンドラインに出力されます。この記事の後半のコマンドライン出力のセクションも参照してください。
- 断面図を作成する場合、新しく形成されたスラブと壁には、それぞれ個別のBIMプロパティがあります。
屋根を選択し、プロパティパネル - BIMタブを参照します。この図形には屋根タイププロパティと、空間位置、数量、GUIDなどの他のプロパティがあることがわかります。
注: すべての要素が分類されており、構造パネルには、階と建物のプロパティで並べ替えられた建物要素のリストが表示されます。異なる建物要素は、建物のタイプ(外壁/スラブ、フラット/傾斜屋根、内壁/スラブ)に応じて異なる画層に配置されます。
ボトムアップワークフロー
ボトムアップワークフローでは、空間を表すソリッドから建物を作成します。この方法では、最初に空間を形成し、次にクイックビルドを使用してシェルと新しい空間を作成できます。
- コマンドラインにBIMQUICKBUILDINGと入力します。
- ソリッドを選択します。
- クイックビルドコマンドパネルが開きます。建物モードと空間モードのどちらかを選択します。ボトムアップのワークフローを続けるには、空間モードを選択します。
- 選択されたマスソリッドから建物が作成されます。注: BricsCADは定義したソリッドを基に、壁とスラブを使ってBIM空間に変換します。
- 適用を押すと建物が作成されます。
- (オプション)新しく作成した空間を表示するための断面を作成します。
注: 元のソリッドはそのままです。クイックビルドは、元のソリッドが空間を表わすという情報によって建物を作成するだけなので、この入力空間に基づいて内壁とスラブを作成する必要があります。
コマンドライン出力
BIMQUICKBUILDINGコマンドを実行後、BricsCADによって基本的な建物情報に関する情報を含む概要が作成されます。たとえば、建物の総床面積や各階の情報などです。

注: .csvファイルを使用し、いくつかの要件が通らない場合(例えば、総面積や床面積が足りないなど)、出力で問題点を確認することができます。
