アンダーレイの操作
図面ファイルにPDFファイルをアンダーレイとして添付することができます。ラスターイメージファイルや外部参照(Xrefs)のように、PDFアンダーレイは図面の一部ではなく、図面にリンクされています。アンダーレイへのパスは、親図面に保存されます。正しいPDFが見つかるように、パスを編集することができます。デフォルトでは、親図面のフォルダーが最初に検索されます。PDFアンダーレイが見つからない場合は、保存されたパスフォルダーが検索されます。そこにもPDFアンダーレイが見当たらない場合、BricsCADは図面にて'Missing or invalid reference'(失われているか、無効な参照です)と報告します。
PDFADJUSTコマンドを実行すると、コマンドラインでPDFアンダーレイのフェード、コントラスト、モノクロの設定を調整できます。
PDFATTACHコマンドおよび-PDFATTACHコマンドは、PDFファイルをアンダーレイとしてカレントの図面に挿入します。
PDFLAYERSコマンドでは、PDFアンダーレイ内の画層の表示をコントロールすることができます。
PDFCLIPコマンドは、PDFの表示をクリップします。多角形か矩形の境界線のどちらかを選択できます。同じPDFアンダーレイファイルの各インスタンスは、異なる境界を持つことができます。
PDFOSNAPシステム変数は、オンになっているとPDFアンダーレイのジオメトリにスナップできます。
PDFNOTIFY システム変数は、PDFアンダーレイの紛失や変更に対して警告を出すかどうか決定します。
XNOTIFYTIMEシステム変数は、XREFNOTIFY 、 IMAGENOTIFYやPDFNOTIFYがオンの場合、外部参照リソース(リファレンス、添付の画像やPDF)の変更に対してチェックする頻度を定義します。
FRAMEの値=3の場合、PDFFRAMEはPDF枠の可視性を制御します。オプションは以下の通りです:
- 0:PDF枠を非表示
- 1:PDF枠を表示して印刷
- 2:PDF枠を表示するが印刷しない
PDFアンダーレイキャッシングの制御
アタッチしたPDFアンダーレイの表示には、多重解像度を用いた永続性イメージキャッシュを使用しており、非常にすばやくズームや画面移動操作を行えます。キャッシュされた最高解像度は 5000 x 5000 ピクセルです。このような解像度でも、ごく近くまでズームインすると、PDFアンダーレイの表示がピクセル化します。このような場合にハイブリッドモードを使い、非常に近くまでズームインした時にPDFアンダーレイ表示をリアルタイム生成に切り替えることができます。イメージキャッシュの最初の生成には数秒間かかりますが、以後は処理が非常に高速化され、以降のセッションでもこの状態に保たれます。
PDFCACHE システム変数は、PDFキャッシングの適用方法を制御します。
- 0 = PDFキャッシュを使用せず、常にPDFアンダーレイ画像のリアルタイム生成を使用。(このモードは、以前のBricsCADのバージョンではデフォルトでした)
- 1 = PDFキャッシュを使用、ごく近くにズーム時のみリアルタイム生成。
- 2 = 常にPDFキャッシュを使用。(デフォルト)
PDFアンダーレイのアタッチ
- 以下のいずれかの操作を行います:
- 挿入ツールバーまたは挿入/PDFリボンパネルのPDFをアタッチツールボタン (
) をクリックします。
- 図面エクスプローラ - PDFアンダーレイダイアログボックスで詳細ツールバーの新規ツールボタン(
)をクリックします。
- コマンドラインにPDFattach と入力し、Enterを押します。
PDFアンダーレイファイルを選択ダイアログが表示されます。
- 挿入ツールバーまたは挿入/PDFリボンパネルのPDFをアタッチツールボタン (
- ファイルを選択してダブルクリックするか、PDFアンダーレイファイルを選択ダイアログで開くボタンをクリックします。
PDFアンダーレイをアタッチダイアログボックスが表示されます。
- 複数ページのPDFの場合には、名前フィールドで下向き矢印をクリックし、ロードするPDFページを選択します。
- オプションのパスボタンをクリックし、いずれかを選択します。
- フルパス: 図面がロードされるとき、フルパスが検索されます。そこでオーバレイが見つからない場合、親図面のフォルダーを検索します。そこでもオーバレイファイルが見つからない場合、"Missing or invalid reference"(無効または存在しない参照)というメッセージがPDFオーバレイの挿入位置に表示されます。
- 相対パス:図面がロードされるとき、親図面のフォルダーに対して相対的なパスが検索されます。そこでオーバレイが見つからない場合、親図面のフォルダーを検索します。そこでもオーバレイファイルが見つからない場合、"Missing or invalid reference"(無効または存在しない参照)というメッセージがPDFオーバレイの挿入位置に表示されます。
- パス無し: 図面がロードされるとき、親図面のフォルダーのみを検索します。オーバレイファイルが見つからない場合、"Missing or invalid reference"(無効または存在しない参照)というメッセージがPDFオーバレイの挿入位置に表示されます。
- 画面上で挿入位置、尺度、回転角度を指定するかどうかを選択します。
- OKボタンをクリックします。
PDFアンダーレイをアタッチダイアログボックスが閉じます。
- 前のステップで選択した挿入オプションに応じて、挿入位置、尺度、回転角度を指定するプロンプトが表示されます。
PDFアンダーレイを挿入
すでにアタッチされているPDFの2つ目を挿入したい場合、あるいは、そのようなアンダーレイの別のページを挿入するには、以下の手順で行います。
- EXPPDFSコマンドを起動します。
図面エクスプローラ - PDFアンダーレイダイアログボックスが表示されます。
- PDFアンダーレイを選択します。
- 以下のいずれかの操作を行います:
- 右クリックしてコンテキストメニューから挿入を選択します。
- 図面エクスプローラ - PDFアンダーレイダイアログボックスの編集メニューで挿入を選択します。
図面エクスプローラ - PDFアンダーレイダイアログボックスが閉じます。
- 前の手順のステップ3〜7を続行します。
PDFアンダーレイの表示をコントロール
- PDFアンダーレイのフレームをクリックします。
選択されたPDFのフレームがハイライトされます。
アンダーレイのプロパティがプロパティパネルに表示されます。
- その他で、プロパティバーのアンダーレイを表示をクリックし、はいまたはいいえを選択します。
PDFアンダーレイの画層の表示を設定
- PDFLAYERSコマンドを起動します。
プロンプト表示: PDFアンダーレイを選択:
- PDFアンダーレイのフレームをクリックします。
選択されたPDFのフレームがハイライトされます。
アンダーレイ画層ダイアログボックスが表示されます。
- オン列のアイコンによって、画層の現在の状態がオン(
)またはオフ(
であることが示されます。
- オン列のアイコンをクリックして画層の表示を切り替えます。
- (オプション) 画層を検索フィールドをクリックし、画層名を入力して画層を検索します。
リストに含まれる画層数を制限するには、ワイルドカード文字(? or *)を使用します。
- (オプション) 参照名ボタンをクリックして、別のPDFアンダーレイを選択します。
- OKボタンをクリックして確定します。
PDFアンダーレイをクリップ
- PDFCLIPコマンドを起動します。
プロンプト表示: PDFアンダーレイを選択:
- PDFアンダーレイのフレームをクリックします。
選択されたPDFのフレームがハイライトされます。
プロンプト表示: PDFクリッピングオプションを入力 [オン(ON)/オフ(OFF)/削除(D)/新規(N)]:<新規(N)>
- Enterを押して新規デフォルトオプションを受け入れます。
プロンプト表示:PDFクリッピング種類を入力 [ポリゴン(P)/矩形状(R)] <矩形状(R)>:
- 以下のいずれかの操作を行います:
- 矩形のクリッピング境界を定めるために、Enterを押してコマンドオプションのデフォルトの矩形を受け入れてください。
- Pと入力してEnterを押して多角形のクリッピング境界を定めてください。
- クリッピングの境界線を定義します。
定義点は、PDFアンダーレイのフレーム内になければなりません。PDFアンダーレイの外側をクリックすると、点はPDFアンダーレイのフレーム上に配置されます。
PDFアンダーレイのクリップ部分の表示を切り替える
- PDFアンダーレイのフレームをクリックします。
選択されたPDFのフレームがハイライトされます。
アンダーレイのプロパティがプロパティパネルに表示されます。
- その他で、プロパティバーのクリップ表示をクリックし、はいまたはいいえを選択します。
クリッピング境界線を削除
- PDFCLIPコマンドを起動します。
プロンプト表示: PDFアンダーレイを選択:
- PDFアンダーレイのフレームをクリックします。
選択されたPDFのフレームがハイライトされます。
プロンプト表示: PDFクリッピングオプションを入力 [オン(ON)/オフ(OFF)/削除(D)/新規(N)]:<新規(N)>
- コマンドラインに「D」と入力し、Enterを押します。
クリッピング境界線が削除され、完全なPDFアンダーレイが表示されます。
PDFアンダーレイの表示設定を調整
PDFADJUSTコマンドを実行すると、コマンドラインでPDFアンダーレイのフェード、コントラスト、モノクロの設定を調整できます。
PDFアンダーレイを選択し、プロパティパネルのアンダーレイ調整で表示設定を調整します。